インプラント入門

 

担当講師:深川雅彦 亀掛川博仁 野原 通 白石大典

 

本セミナーは、これからインプラント手術を臨床に導入される先生や、埋入経験の少ない先生を対象にインプラント入門コースとして企画しました。

「安全なインプラント埋入法と部位別チェックポイント」では、主にフラップレステクニックを中心にシンプルな手術法を紹介します。CTが利用できない環境にある先生でも安心安全に手術が行えるようなテクニックを学びます。また、初学者が陥りやすいミスを部位別に解説します。さらに、通常埋入法に加え、抜歯即時埋入のポイント、患者負担の少ない安全なソケットリフト術やピエゾサージェリーの紹介をいたします。

「インプラント診療におけるサージカルガイドの応用」
インプラント手術では埋入位置、方向、角度や深さが重要な因子となります。 より正確により迅速にインプラント埋入を行うにはCTの活用は有利です。初学者にも熟練した医師にも時間や精度において有用であるシステムとサージカルガイドの現状について講義を行います。さらに、低侵襲・高精度・安全なインプラント埋入を可能にする、オリジナルサージカルガイドを作製し誤差補正機能を有する3D – CTナビゲーションシステムを紹介します。

「歯科小手術における抗菌薬、鎮痛薬の選択基準」
歯科診療は観血的小手術が多く行われています。その中で抗菌薬、鎮痛薬の投与は必要不可欠なものです。小手術における予防的投与、また歯性感染症における抗菌化学療法的投与はその投与方法が異なります。また、薬物をその特性に合わせた投与をしなければ耐性菌出現の問題につながります。しかし、現在の歯科臨床を顧みますと、投与方法が混同しているばかりではなく、歯科領域の微生物には全く効果がない薬物の投与が散見されます。
今回はインプラント時の投与法の解説のみならず、歯科小手術における抗菌薬、鎮痛薬の投与の選択基準について新たな情報を含み講演させていただきます。

「歯科用インプラント埋入用サージカルガイド作製に歯科技工士が果たす役割」
外科主導のインプラント埋入の時代から、最終補綴物を考慮してインプラントを埋入するトップダウントリートメントの手法が主流になり、かなりの時が過ぎたように感じます。
近年は歯科用CTの普及や解析ソフトの進化により術前の診査診断の精度は飛躍的に良くなってきました。しかし、精度良くプランニングしたインプラント埋入位置、角度を正確にサージカルガイドに移行する技術や精度についてはまだあまり進化していないように感じます。現状の各社サージカルガイドの違いや特徴を説明し、各ステップごとの注意点等を歯科技工士の立場から説明できたらと思います。